公演名;LIVE POTSUNEN 2010 『SPOT』
作・演出・出演;小林賢太郎
会場;アートピアホール
2月の横浜公演以来。
いろいろ細かく修正が入っていて、長期公演でだれるどころかパワーアップしてる舞台を楽しんできました。すごいよなー。毎回いろんな反省を出して、それをうまく昇華してるんだろうなぁ。
アートピアホールは自分も立ったことがある舞台なので、観てる側になった時はいつでも不思議な気分になります。やっぱ狭いなー。でも一人で立つにはバカみたいに広いですよ。バックにどーんと立っているスクリーンが存在感ありすぎなのかな。あとポツネン氏の書斎もね。
久々に長めの感想とか。メモ帳でちまちま書いてるので順次伸びていくんじゃないかと。
決定的なネタばれは入れていませんが、内容に触れています。
タイトルは、多分こんな感じ、で。
+冒頭
開演前に流れている曲が、ふいにはっきり聞こえて来て終わり、薄い光の中、ポツネン氏が通り抜ける。暗転、そこから始まり。
上手に井戸のポンプ、下手にポツネン氏。
そんな絵面だけで可笑しい。
けん玉からアンテナ伸ばしたり、天井(どこよそれ!)のパッキンとか、何でそんなこと思いつくんでしょうかー。
「カサカサなんです」と言いながら動かす指の速さがスゲー、とか思いながら観る。カードマジックにはあの速さが必要なんだな。
あと、あの玉の動きはバトンかなぁ。コンピュータ制御じゃなくて手で上げ下げしてるのかな。閏人の縄もそうだけど、あの高さやタイミング、速さがズレたら終わりだもんなー。全会場で同じヒトがやってるんかな。
+タイトル。
暗闇の中、スポットライトで次々と照らされる文字たち。それだけでちょっとわくわくする。
何だろう、スポットライトってそんな感じ。
横浜に比べて、動きがぬるぬるしてたような(笑)
けん玉をマイクにMC。
遅れて着席する人をいじる。おや、横浜ではみられなかった構成。
+ひみつぼ
そのまま椅子落語へ。
枕の蛸壺の話が大好き。
「…タコぉ!」
が非常にツボ。(ツボの話だけに、とか言いませんよ)
帰りにLOFTのベッドに座りましたさ。テンピュール最高。
紗幕の向こうで、ぽっとサスの明かりを受けて浮かぶ赤い壷がいい。
話も後半になり、10万円の秘密を口にした瞬間、電話のリアル系着信音が!あまりに自然に電話。
一瞬の間の後、
「店の奥でケータイが鳴ってますよ!出なくて大丈夫ですか!?」
そういいながらも、ここは話の流れがあるので一旦止めますよー、大丈夫になったら言ってくださいねー、とお断り。
かなり前の席の人のケータイ。着メロじゃなくてよかった…。
「かみさんのケータイです(場内拍手と笑い)。私はこういうの(耳と口に手)でいいっていったんですが」
と焦っただろうけど、なんとかリカバリー。頑張った、頑張ったよ!
「そんでどこまで話しましたっけ。…11万800円きっちり払い戻しましたよね!?」(笑)
さらに秘密のタイトルまで言ってたよ、と思いながら爆笑。半分はマジに流れが飛んだんじゃないかと。
かなり笑ったけどね。
でもあれ、仕込みか?ってくらいのタイミングだった。もうちょっとズレてたら大変だったなー。
そしてまさかのオチ変更。
横浜は手探りだったんだろうなぁ。もちろん前の終わり方も好きでしたが、「椅子落語」と考えれば今のがいいなあ。
あと、話を取り出す方法も、「大変だから」ではなくて!さらに「無難ということです」もかな?
途中の「お後がよろしいようで…」「待って待って待って待って‼」のくだりはちょっと新噺を思い出して笑った。この人の話のテンポやリズムは大好き。
+アナグラムのあなぐら。
クローズアップマジックの瞬間。やってることはわかるんだけど、やっぱ凄いなー、と思う。
アナグラムはネタもだけど、イラストの力が。笑うしかない。
アナグラムを見て笑って、フリップを見てまた笑う。時にその先が想像できて笑える。
てか、牛!サイ‼(笑)
個人的には「壁に耳あり障子に目あり」のアナグラムが好き。
そしてともこの家族怖いよ!!
ラストの指は横浜ではなかったような。
+お医者さん。
懐中電灯を置いてくるのは途中から追加した伏線かな。
バットみたいな体温計をぶんぶん振りながら「何やってるかわかるかどうかで世代の差が出る。今日は伝わった方だ」って、毎回言ってるとは思いながらも、そうですねえ。やっぱわかんない人とかいるのかな。
その体温計が水銀製だったら、しかし、割れた瞬間は超逃げて~!だな(笑)
「この悪玉菌が!」「ぎゃおーん」「うるせー、それを言うならL.カゼイ・シロタ株だ!」も加わったネタかな?これはかなり人を選ぶネタ過ぎです。大好きだ!(笑)
そしてヤツは何て言ったんですかねー。
(シロタ株.jpってあるのなー)
途中からどんどんアクティブになるお医者さんが可笑しい。ちょっぴりブラックなオチ。こういうのもやっちゃうからいいんだよなー。
眼鏡はここだけ上フレームの老眼機っぽいのに変えてた。
このコントに関しては、SEさんががんばってるなぁって(笑)。
動きにあわせて鳴らす音が多すぎる(笑)
+シリーズ「ない。」
これは国名が横浜から大きく変わったような。
前は、国名のパターンを踏襲して、それならありそうだなー、という名前だったから、ありうる、系の笑い。観てる側が地理に興味ないと、ふーん、って、感じだったのが、今度は実在の名前みたいな…ってそうくるかー、みたいな。裏切られる方の笑いに変わってた。
平仮名は…あれ、DVD出たらフリーフォント作る人が出るよ(笑)暗号。
+一坪の王国。
貼られたバミテープが微妙にトンボ付き…
「これが一坪ということはー、これは、何坪だ? はい、お前」
とか言うから、頭の中では
「はっ、栃木!」@不思議の国ニポン
とか流れちゃったんだけど(笑)。やめてよねー。
公約とか右肩上がりとか、うまいよなー、持って行き方が。
そしてトライアングル49は大好きだ、そういうの。
目の錯覚。公演の後LOFTで、バットマンの小さい人形と、バットマンの格好した子どもが同サイズで写ってる写真を見て軽く噴いたさぁ!
そして「王様手帳」って、前なかったような?
国獣の話は展開がうまくて、聞いててニヤニヤしちゃう。そしてアルメリアとスコットランドのくだりは笑う。
オチは…これ、今だからそれを選んだの?偶然?という内容なんだけど…ワザとでもあるんだろうなぁ…。
+線上の手男。
ハンドマイムは、もう指の器用さっていうか、綺麗さっていうか。くそー。
今回は手描きの紙を撮影した感じ。NAMIKIBASHIのアニメを使ったのも好きだけど、このパターンもすごく好き。イラスト自体もすごいなー。
この人は仮に舞台を降りても、声優でもイラストレーターでもデザイナーでもマジシャンでも作家でも手タレでも食べていけ……なんだ、今やってることじゃないか。一番合ってる仕事をしてるんだよな、きっと。
あとは忘れてはいけない、青弦さんの音楽。今までのハンドマイムは行進というか、すたすた歩くテンポだったのが、今回はのんびり散歩のイメージ。CDじゃなくてiTunesで数曲だけ配信でもいいから欲しいなぁ。
一旦ここまで。