スーパークラシックコンサート2007*
佐渡裕指揮 シエナ・ウインド・オーケストラ公演
~バーンスタイン特別プログラム~
【曲目】
■第1部■
楽しい行進曲
JOYEUSE MARCH/作曲:E.シャブリエ 編曲:平石博一
バガニーニの主題によるファンタジーヴァリエイションズ
FANTASY VARIATIONS
On a Theme by Niccolo Paganini/作曲:J.バーンズ
■第2部■
<バーンスタイン生誕90年記念特別おもちゃ箱>
≪キャンディード≫序曲
Overture to "Candide"/編曲:C.グランドマン
≪オン・ザ・タウン≫より 3つのダンスエピソード
Three Dance Episodes from "On The Town"/編曲:M.スティス
プレリュード、フーガ&リフス
Prelude,Fuga & Riffs
■第3部■
シンフォニック・ダンス
Symphonic Dances from "West Side Story"/編曲:岩井直溥
■アンコール■
・主よ、人の望みの喜びよ
・映画「男はつらいよ」テーマ(笑)
・星条旗よ永遠なれ
*愛知県芸術劇場の2007年度のプログラムだから「2007」です
きょーだい3人で、1年半ぶりのシエナです。今回はバーンスタイン生誕90周年てことで、バーンスタイン特別プログラム。
名古屋に来る度にウェストサイドやってるのは気のせいじゃないです佐渡さん(笑)
佐渡さん、最初に出てきたときにちょっと痩せられたかな?やつれたのかな?とドキドキしましたが、4月から題名のない音楽会の司会をやられるそうで・・・・・うわー、なんか楽しそうだぞ~(笑)あの番組、以前は淡々とすすんでたんだけどなぁ。長らく観てないですが、4月から、ちょっと気になります。
■第1部
「楽しい行進曲」
これ、行進曲かぁ?って感じの飛び跳ねてる曲。いきなりこれかよ、って。後半の印象があまりに強いために記憶がすっとんでます。
「バガニーニの主題によるファンタジーヴァリエイションズ」
しつこいよ!!!ってくらい(笑)24のカプリースの変奏がつづく曲です。20回。
しつこいんだけど、いろんな楽器のいろんな変奏があっておもしろかったんですよね。特に、パーカッションだけのパートがあって、ブラスでずっと打楽器だった兄妹で大興奮。フルートもすごかった~。
(ちなみにこの「24のカプリース」の主題って、ソング&ダンスでおなじみの、敬二さんや坂田さんがソロ踊ってたウェバーのヴァリエイションズと同じです)
後でエキストラの方と知ったんですが(確か前回もいたような?)、この辺りから鍵盤の高田さんが気になって気になって(だって小柄で金髪で右側だけ長くて左にはピアスって、気になるでしょう!?(笑))。楽しげに、鍵盤をいろいろ叩いていらっしゃいました。
■第2部
ここからバーンスタイン一色です。で、ゲストの則竹さんが参加。
則竹さんはスクエア時代に拝見して以来なんで、すごく嬉しいゲストなのです。叩いてるドラムは熱いんだけど、表情はなんかこう、飄々としてる人、というイメージだったんですが・・・えーと、今日の第一印象は・・・「Σちっさ!細!」。や、一応170cmらしいんですが、プロフィール拝見したら、54kgて・・・いやーん(笑)。なんか、ほっそりしてて、ドラムセットに埋まってる感じで。相変わらずメロディーではなく自分のリズムを口ずさんでて懐かしかったです。彼のドラムでウェストサイド聴けて本当に嬉しかったのですよ~♪
ていうか、けっこう年上でいらっしゃったことに今更気付きました。そうだよな、意外と長かった、スクエア時代。
「≪キャンディード≫序曲」
こんなに超速いキャンディードは初めてだ!!(笑)
なんかもう、かなりのテンポなんですよ。可笑しくて可笑しくて。冒頭の木管なんかすごいスピードです。
でもさすが。音が滑ってないからクリアに聴こえる。だから「可笑しい」って言ってられるんだよなぁ、と。聴き慣れたものより、1分2分短かったんじゃないかな。
楽しかったから、よし。
MCで次の曲の紹介をしたんですが、ロンリー・タウンの紹介には「僕は彼の亡くなった時に、教会で演奏しました」ということばが印象に残っています。
「<3つのダンス・エピソード>」
・ザ・グレート・ラヴァー
・ロンリー・タウン:パ・ド・トゥ
・タイムズ・スクウェア:1944
ミュージカル『オン・ザ・タウン』(映画化したのが『踊る大紐育』)のダンスナンバー抜粋。MCを思い出しながら、ロンリー・タウンはじっくり聴いてみたりして。
それにしても『24時間の上陸許可を与えられた水兵さんたちが、ニューヨークの街中で恋人を探す』ってストーリー・・・これ、第二次世界大戦中のはずですよね。やっぱアメリカはすごいなぁ。日本勝てるわけ無かったと思います。
ここで大転換。
佐渡さんのMCの後ろで、スタッフが椅子・譜面台・ヨーカンを片付けていきます。生転換です。
大編成から、クラリネットとフルートの席とかぜんぶとっぱらって、ビッグバンド編成用にするっていうんだから、すごいですよね。それを幕間ではなく曲の間にしてるんですよ。
ハープを舞監さんが運んでいくのがなんだか可笑しかったです。
で、ここでのMCだったかな。
佐渡さんがレニーのエピソードを語ってくれました。彼はとてもお茶目な人だったようですね。
「彼が夕食をごちそうしてくれる、と言ったので楽しみに待っていると、ここから壁くらいまで(10mくらいあったかな?)あるような、ものすごい長いリムジンで迎えに来てくれたんです。彼はマントを着て。
そして着いたお店が(確かリヒャルト・シュトラウス通りの)マクドナルド(場内爆笑)。
音楽の都ウィーンです。彼はどうしてもハンバーガーが食べたかったんでしょうね。
でもさすが音楽の都です。店内がみんな『マエストロが来てくれた!』って喜んでくれて、彼も喜んでチーズバーガーを頭の上に乗せて(笑)踊ってました」
・・・レニー!!!(笑)
「プレリュード、フーガ&リフス」
・・・ビッグ・バンドのための曲かぁ?って感じの曲でおもしろかったです。プレリュードは金管がかっこよくて、中盤のフーガのサックス5本の掛け合いなんか可笑しくて、そしてすごくて。リフスのクラリネットソロは、「難しすぎて演奏不能」と言われててベニー・グッドマンがようやく演奏したってのが頷けるくらい、難しい!リフスの最後の盛り上がりはとても格好良くて楽しかったです。
聴いて観て、はすごく楽しいけど、演奏は超大変だろうなぁ。あ、でも楽しいとも思う。
バーンスタインの音楽って、メロディ追いかけて楽しんでて、ふと気付くと「待て今何拍子だ?」とか「なんだこの変拍子は」ってなってる。それがまた楽しいんだけど、変拍子が苦手な人には鬼のような曲だよなぁ・・・。
■第3部
十八番中の十八番でしょうか。
「シンフォニックダンス」
佐渡さん自身の初めて映画「ウェストサイド物語」を観たときの衝撃を語ってくださいました。そうだよな。まさかそれで終わらないよな!?って、思うよねぇ・・・。
ミュージカルは楽しくハッピーに終わるだけじゃないって、衝撃だったと思います。うん。
ウェストサイド物語から抜粋した組曲。これ、初めて聴いた頃は映画しか観たことがなくて、自然と浮かんでくるシーンは全部映画だったんです。
が。
・・・・うわー、なんか日本語変換されるよ(笑)って。Somewhereなんかも普通にバレエとか頭に浮かんだりして。音楽ってシーンにつながってるんだなぁ、改めて感心しました。つか、やっぱすごいよバーンスタイン・・・。
元々ミュージカルのための曲なので、映画の頭より舞台の方がわかりやすいなぁ、と、今回は聴きながら思っていました。
でも、舞台のつもりで聴いてると順番はすごいですけどね(笑)。普通に一曲と思って聴いてたから、改めて聴いてたら、うわ、こんな順番だっけ、と。確かに曲としてはSomewhereが先の方がしっくりきますが。うお。
則竹さんのドラムで聴けるとは思ってなかったので一人興奮してました。いや、だって。ほら。彼のドラム好きなんですよ。
1. プロローグ (Prolog)
幕が開いてからシュランク登場まで。
2. サムホエア (Somewhere)
途中の曲調が変わる前まで。
3. スケルツォ (Scherzo)
前後してますがベイビー・ジョンやインディオたちが踊ってるシーン。フィンガー・クラップも入ってます。
4. マンボ (Mambo)
ジェットとシャークに別れて「マンボ!」って言い合ってる辺りから。恒例の客席も一緒に「マンボ!」と2回叫びました。佐渡さんテンポで舞台やったら、みんな倒れます(笑)。踊れるかー!!!!
5. チャチャ (Cha-Cha)
二人が出会って背中合わせで指鳴らして踊ってるシーン
6. 出会いの場面 (Meeting Scene) ~クール (Cool) ~フーガ (Fugue)
ここの展開はすごいですよ(笑)。二人が出会って会話して、いきなりクールです。そしてこのクールも、かなりテンポ速いので、踊ったら大変。ってか、ダンサーもかなり辛い曲みたいですが、演奏する方もものっそい大変。一番きつそうだったなぁ。金管とサックス大変なことになってました。
7. ランブル (Rumble)
喧嘩。ナイフ出した辺りからです。
8. フィナーレ (Finale)
フルートソロはすごかった。そして、この曲の終わり方はやっぱり衝撃的です。
そんな感じで。
やっぱ大好きな曲です。
■アンコール
「主よ、人の望みの喜びよ」
テンポの速い、威勢がいい曲ばかり続いていたところに、しっとりと、じんわりと。
で、終わって佐渡さんが下手にはける前に、何故か上手の(多分テナーサックスの人だったような・・・)人が、いきなりはけていくので気になって目で追っていったら、袖に入った途端(ここの袖はドアなのです)、上着をがばっと脱ぎながら走っていった・・・何?何事?っと思っていたら佐渡さんが再び登場してきて、始まった曲が・・・
「映画『男はつらいよ』テーマ」
場内爆笑です。あの曲、冒頭の音だけでわかるじゃないですか、だいたい(笑)。
そして「わたくし、生まれも育ちも葛飾柴又・・・」って、さっきの人だ!!!!(笑)
台詞はけっこう似てました。歌は、まあ、ご愛敬(笑)。そして、二番は佐渡さんがトランペットを吹き始めました。
音は悪くないんですが・・・ほら、フルート奏者さんですし(笑)。ねえ。
このコンサートホールは、舞台の後ろにも席があるんですが、そっちの方々が一生懸命顔をみようと双眼鏡をつかったり乗り出したりしてて、それが可笑しかったです。一度も振り向かなかったし、ジャケットに帽子だったから、あちら側の人たちには謎の人だったのかもしれません。
で、盛り上がったところで、恒例の「星条旗よ永遠なれ」です。
今回は破壊力満点の飛び道具「ディジュリドゥ」がいましたよ(笑)。どんなだそれー!佐渡さんもおもしろがってかなりつっこんでました。今回は指揮者が多かった!ちっさいこが特に。ヴァイオリン持ってた男の子とか、スライドホイッスルを一生懸命吹いていた子とか←しかも1クラの席に!
かなりの人数でしたし、自分の席を譲った団員たちが何人か客席で演奏してました。
が、個人的に大興奮だったのは、後半のソロでピッコロ部隊が(not緑色)客席に飛び出してきたこと。
私の席の近くには白石さんが一瞬止まってから駆け上がっていったんですが、ものすごくコロコロしてて、鳥がさえずってるみたいな音が降ってきました!途中上の方で吹いてる音がもう綺麗でたまんなくて、正直ピッコロさんもたくさんいらしたのでどうなるんだろう・・・(あのソロ部分好きなんだ~)って思っていたら、それどころじゃない大騒ぎでした。
・・・1部から、ちっさい女性二人の間に立ち上がる、でっかい白石さんはアンソニー@スウィニートッド(映画)としか見えなくって可笑しくてたまんなかったなんて言いませんよ?
だってなんだか似てたんだもんー(笑)。
そんな感じで。
さてここまで読んだ人はいるんだろうかという相変わらずのとっちらかった感想とレポでおしまい。
今週末はまたDVDでも観ようと思います。えへ。