義姉に誘われて行ってきました。もうすぐ公開の「象の背中」。
CHEMISTRYの舞台挨拶つき。舞台挨拶だけー。
えーと。
ストーリーとか設定とか、こう、いろいろといろいろとつっこみたいところはあるものの(あるんだ(笑))、ストーリーがよかったとか、そんなじゃなくって、でもとにかく、泣いちゃいました。
ちょっとずつ段階を踏んでネタばれみようかな(笑)。
泣きの部分。
役所さんの演技に泣き、残されていく家族たちの切なさに泣き、って感じで・・・。
末期癌の辛さというか、肺癌で、背中が痛くて反れなくなってくるんだけど、後半、水を飲むのにコップの手前じゃなくて向こう側に口をつけて飲む姿とか、観てて本当に切なくて。
幸いにして、と言っていいのかわかりませんが、私の身内には癌を患った人はいません。
だけど、最近、知っている人が若くして癌で亡くなっていて、余計にいろいろ考えてしまいました。
自分の父が。母が。兄が。
余命半年だ、と宣告を受けたらどうするんだろう。
自分がそうだったら、どうするんだろう。
そんなことをぐるぐると考える、そんなお話しです。
この辺からネタバレ強くなりますです。
そして、ちょっと「?」と思った部分とか、終わってから二人して「んー・・・」と言っていた部分とかになっていきます。
観る予定のある方は、開くの、やめておきましょう。
散文っぽくなってしまいますが、だらだらと。メモ的に。
ストーリーについては、割愛。
この主人公の藤山は、死ぬ前に「遺言」を残したい、と考えます。
しかも、手紙ではなく、直接会って。
・・・・・ちょっとその辺、どうなんだろう。
初恋の人を調査してまで探して、会います。彼女は覚えていませんでした。
そんな彼女に、「あと数ヶ月の命なんです」「初恋の人でした」って伝える藤山。
31年前、高校2年生の時に喧嘩して以来口をきいていなかった親友に会いに行く。
31年ぶりに、キャッチボールをして、なんとなく昔に戻った時に、「どうした、リストラか?」「んー、癌だ」。
そりゃ固まるよな。
久しぶりに会った人に、「癌なんだ。あと半年生きられない」って告げられて、さらに、もうきっと会えないって言われたらどうなんだよー。そんなことされたら、軽く1ヶ月くらい凹むと思うよ・・・・
なんて、ちょっと途中でむかついたりして(笑)。
だって、かなり身勝手じゃないですか。残された人のこと考えてないですよ。
自分は一人じゃ死ねない。死にたくない。それはわかるんだけどさー。
家族全員、自分の周りで寝ている。それをちょっと嬉しそうに見ている。
だけど、実はみんな眠れずに、寝たふりをしている。
本人はすごく嬉しそうなんだけど、周りはみんなたまんないよ・・・・
藤山は肺癌に冒されています。冒頭にいきなり告知されてます。
なのにスパスパタバコを吸います。
多分調子がおかしいからと病院で検査をして、その結果を心配して待っていた奥さんも、「煙草やめたら?」のヒトコトも言いません。
っていうか、登場人物の男性の煙草吸い率高いです。なんねそれ。
でも誰も、肺癌なんだ、と言った藤山に「煙草やめたら?」も言わないし、それどころか一緒に吸ってるし。
この話に出てくる人たちは、みんな本当に優しいです。
キャッチコピーは「人生で一番輝いた180日間」だったかな。
家族の絆とか、それがテーマ。特に後半、ホスピスに入ってからは、家族と一緒に過ごして、キラキラとした時間を過ごしています。確かに、とにかく家族を愛してて、すごく感動の家族の物語でもあるんだけども、だ。
さて、ここで井川遥さん演じる”青木悦子”だ。
ええー? 愛 人 い る の ?(15歳年下。……33歳かよ)
かなり自然に、愛人の家に通っています。
家族の中で、唯一「長男だからな」と、長男にしか癌告知してないのに、悦子にはあっさり告げます。
まあ、家族じゃないからなのかもしれませんが。
ただ、そうなると「別れよう」って言うと思うじゃないですか。
………ホスピスに入って家族との時間を過ごして幸せなのに、なのに愛人に「会いたい」って言っちゃうんだ!?しかも来ちゃうし、愛人!!さらに奥さん、愛人って知ってるし!
この人、最終的に遺骨までわけてあげてくれーって、10年以上音信不通にしてたにーちゃんにお願いしちゃうんですよ。
えー。
なんかこう、釈然としないというかなんというか。にーちゃんもっと叱ってやれー!
理解のある妻。頼もしくなった長男。可愛い娘。弱いところを見せられる愛人。
なんだそれ、男の浪漫か!?身勝手か?
って、ちょっと思ってしまいましたね。
さすが『セーラー服を脱がさないで』から『川の流れのように』まで手がける作詞家さんはひと味違うな!
って感じの、もにょもにょする感動映画でした。
や、感動映画なんですよ。ホントに。
しぶーいとこ集めた俳優さんたちがすごくよくって。
個人的には岸部「にーちゃん」とのシーンが好きです。
もの静かな藤山家長男は、父親も弟も見送って、遺言を受け取っています。切ない・・・
全体的に、民放の3時間スペシャルドラマな感じですねぇ。泣けるんだけど、あれ?みたいな。あえて映画にする意味はなかったんじゃないかという気すらしました。
そしてスポンサーがわかりやすい。
ご飯を食べている店、服、飲み物。
登場人物たちがよく水を飲み、それが全てVittelだとか(笑)。会議中もお茶じゃなくてVittelが並んでる。あんな赤い蓋のペットボトル、ロングで映ってもすぐわかる。なんだそれ。試写会終わったら外で配ってるのか?ってくらいに映ってましたねぇ(笑) 提供にサントリーありましたよ。
義姉と二人、見終わった後、余韻に浸ることもなく、いきなり野球の試合に心奪われてしまった辺りがなんとも言えません。二人とも、そんな感じで。
まあ、私普段こういうの、みないから余計になー(笑)。
そんな感じで。とっちらかったまま終了。